かわいい水という名のお酒 vol2
- 2nd August, 2011
- CATEGORY : Master's Talk
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では、ここでもう一つ質問です。
アメリカで年間250万ケース以上売れるもっとも人気の高いウォッカはどこの国のウォッカでしょう?
普通に考えればロシア製ですね。でもそれなら問題になりません。
答えはスウェーデン製。
と聞いて、「あれ?スウェーデンでウォッカなんて作ってるの?」と驚く人も多いのでは?
(ちなみに私もそうでした)
たしかに、スウェーデンの地酒はアクアビットと呼ばれる蒸留酒。
まったくウォッカの本場ではありません。
そんな国のウォッカがなぜアメリカでそれほどウケているのでしょうか?
実は、そのボトルに秘密があるそうです。
スウェーデン製のウォッカ「アブソルート・ウォッカ」はスウェーデンの国営専売公社が蒸留元。
もともとは、スウェーデン政府が自国で消費するために細々と造っていたにすぎませんでした。
それが、1970年代後半、スウェーデン国営専売公社は「アブソルート・ウォッカ」の世界進出を計画。
そして狙い目をつけたのが、当時ウォッカの消費量が世界一多かったアメリカ市場。
しかし、当時のアメリカ市場は、当然のごとくロシア産ウォッカが市場を支配していました。
ちょっとやそっとの営業努力では、新興勢力スウェーデン製ウォッカなど食い込めそうにありません。
では、何をウリにすればいいのか・・・。
スウェーデン国営専売公社のPRスタッフは頭をひねりにひねりました。
そして出た結論は、「わが国にはガラス工芸の伝統がある。斬新なデザインのガラスボトルで人目を引き、ロシア産ウォッカに対抗しよう!!」というものでした。
形は、アメリカ人の健康志向をくすぐるように、アンティークの薬ビンに似せることに。
ところが、肝心の商品名を記すラベルは、討議をいくら重ねてもなかなか斬新なアイディアは出てこない。
そこで、「いっそのこと・・・」と、やけくそ半分、あって当然のラベルを無くすことに決定!
ボトルに直接、商品名を印刷することに。
世界初のラベルの無いウォッカがここに誕生!
酒屋の店頭に登場するや、新しい物好きなアメリカ人は飛びつく!飛びつく!
「ラベルがない分、中身がピュアでクリアな感じがする」。
結果は数字に即表れました。
発売初年度の1979年は、対米輸出量わずか7000ケース。
それが2年後の81年当時には一挙に10万ケースに。
そして10年目の1989年には240万ケースにまで達したのだそうです。
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