Book Review 【なぜボランチはムダなパスを出すのか?】
- 5th June, 2012
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インパクトのあるタイトルですね。”ムダなパス”なんて。
この本は、日本代表でガンバ大阪の中心選手である遠藤を中心に、時折、スペイン代表でバルセロナの中心選手であるシャビも例に挙げ展開している。
どちらのチームもボールポゼッションを第一とし、自分たちのペースを大事にしてサッカーをするチーム。
そのチームの中心選手、ボランチとして君臨している両者。ボランチといえば、”汗かき役”とか”守備の人”というイメージが強かったが、最近は”ゲームメーカー”や”司令塔”というイメージになりつつある。
そんな両者(特に遠藤)の一見ムダに見えるバックパスや横パスにも深い意味がある。彼らには一体どんな意図があるのか。
ところで、遠藤といえばシドニーオリンピックでは予備登録どまり。その後もオリンピックでオーバーエージ枠に選ばれると体調を崩すというジンクスがある。ロンドンにも候補として挙がっているが、彼自身でなく、ガンバの調子があまりにも悪いので今回も辞退だろう。縁がないとしか言えないね。
ところで、本書で最も印象に残っているのは、『ボランチはセンターサークルから出るな』という言葉。
実際にはそんなことは無理なのだが、そういう意識でいるべきだ。
チームの中央に位置している人が動きすぎると、味方が混乱する。
自分達がボールを動かせば、それにつられて相手が動く。そうすることで、フリーの選手は作り出せる。と指導していたのは、バルセロナでコーチを務めた経験もある、元横浜フリューゲルス監督のレシャック。
ちなみに遠藤のルーキーイヤーの監督。本当にわずかな期間しか指導されていないが、最も影響を受けている指導者らしい。
いつまでも遠藤に頼っているチームもどうかと思うが、彼を超える選手がいないことも事実。年齢的にも最後のワールドカップ、オリンピック。悔いを残さないようにプレーして欲しい。
↓帯も遠藤にすれば売れたでしょうに。少なくとも日本では。
著者/訳者:北 健一郎
出版社:白夜書房( 2011-12-20 )
定価:¥ 945
楽天価格:¥ 945
新書 ( 189 ページ )
ISBN-10 : 4861918332
ISBN-13 : 9784861918339
⇒ ブラジルまでの険しい道のりはまだまだ続く☆
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